部屋があまりにも暑いので。

あんまり書かないともう一生書かないんじゃなかろうかと思ってしまいますね。
先週までは大雨が続いていて憂鬱な日々を過ごしていたのですが、今週になって梅雨が明けたら今度は猛暑でまた憂鬱です。
家で寝ていると必ず悪い夢を見て起きたときには汗びっしょりなのですが、実は部屋があまりにも暑すぎるから汗びっしょりになり、だから悪い夢を見ているんじゃなかろうかとさえ思えてきます。
そんなわけで家にいても仕方がないので出かけることにしました。


実は以前どうしても映画館で観たかった映画があったのですが、そのときは私は途方に暮れて涙が出てしまいそうなくらい貧乏でDVDが出るまで待つしかないなと諦めていたんですよ。
ところがその映画が近くの映画館でやっているというではありませんか。
まあ近いといっても30kmほど離れた所にあるのですが…。
田舎の映画館も捨てたもんじゃないなと思い、いそいそとその映画館に向かいました。
15:00からの上映だったのですが田舎なので当たり前のように客は少なく、おまけにその殆どがおばさんで完全に場違いでした。
さらにその田舎の映画館は古いのを売りにしているのかわからないんですけど、客席の左右には古い映画のポスターが貼ってあったり座席がちょっと臭ったり予告編の音がちょっと歪んだりしていました。
職業柄歪んだ音って気になるんですよね。
まあ、いいや。


さて、今日観た映画は「嫌われ松子の一生」です。
いやいや凄かったですよ。
何が凄いって川尻松子の30年をよく130分に収めたなと思いました。
これも原作を読んでいないのでわからないのですが、なんというか圧倒されましたよ。
シーン一つ一つがすごく細かくて丁寧につくられた映画だなと思いました。
スピード感があるんだけれども表層を駆け抜けているわけではないというか、作品をものすごく凝縮して映画にしてしまった感じでしょうか。
ミュージカル風でもあったんですけれど、歌のシーンの中にもきちんと物語があるんですよね。
この手法はかなり良いと思いました。
映画にするためにはこうするしかなかったんでしょう。
座席の臭いが晩年の松子の部屋のリアリティを増して充分に楽しめました。